半導体・光通信・光インターコネクションの先端フォトニクス株式会社(APi)

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・「光配線があらゆる機器へ 光と電気をチップで結合」 日経エレクトロニクス2011年7月号

通信ネットワークの進化に貢献してきた光配線/光回路等の光伝送技術がさまざまな機器の基板に本格的に搭載される時期が迫ってきた。電気の高速伝送は限界に近づき、待ったなしの代替技術として注目を集めだしている。2010年にはスーパーコンピュータに導入される等、既に一部では採用が始まっており、さらには、テレビ等の身近な電気製品への光配線導入も進んでいる(日経エレクトロニクス2011年7月号記事に準拠、一部抜粋により作成)。

・「光インターコネクション技術動向」

スーパーコンピュータ分野では、既に10P(ペタ)FLOPSを超える演算処理能力が実現されており[リンク]、2018〜2020年の近い将来には、その100倍の計算性能である1E(エクサ)FLOPS級の超高性能化を目標とした開発が進んでいる。これらの高性能領域では、もはや従来の電気配線方式では、伝送速度や消費電力に限界がある。この問題を解決して高速化、低消費電力化の双方を実現する最有力候補として、光インターコネクション技術に注目が集まっている。光インターコネクションとは、チップ内、チップ間、ボード間等の装置内や装置間の近距離相互接続に光通信を用いる技術である。

・「光インターコネクションのデータコム機器への普及」

技術動向に述べたようにスーパーコンピュータ分野では、システムの処理速度が指数関数的な勢いで向上しており、装置内外への光インターコネクションの導入が加速されている。この普及を牽引しているのが、サーバ等の装置間の信号接続に用いるアクティブ光ケーブル(AOC)と呼ばれている製品で [リンク]、2010年頃からスーパーコンピュータの上位機種への適用が始まっている[リンク]。他方、装置内においても、2011年から2012年にかけて、IBM社のスーパーコンピュータにおいて、装置内奥のボード上に、はじめて光送受信モジュールを導入した機種が商用化されている[リンク]。これを皮切りに、装置内においても光インターコネクション技術導入の機運が高まっている。

・「ソニーが40Gビット/秒の光配線 電気配線並みにコスト低減」
−レンズやミラーを不要にして実現−  日経エレクトロニクス2012年5月号

ソニーは2012年4月、新たな機器内光配線モジュールの詳細を明らかにした。同社の業務用カメラ「F65」と、F65に接続して用いるレコーダ「SR-R4」に搭載されたものである。最大データ伝送速度は40Gビット/秒で、4K X 2Kの非圧縮伝送に利用できる。F65やSR-R4に搭載するために、「電気配線を利用した場合とほぼ同程度のコストに抑えた」という。レンズやミラーを省き、部材コストの他、光軸合わせに掛かる手間を減らしてコストを削減している。光学実装の基礎的な研究は、ベンチャー企業の先端フォトニクスに協力を仰いだ(日経エレクトロニクス2012年5月号記事より抜粋して作成)。本技術は8K X 4Kのスーパーハイビジョン等の次世代・高精細画像伝送への道を拓くものである。

・「光インターコネクションの将来展望」

光インターコネクションは技術動向に述べたように、従来の電気の限界を打破し、高速化、低消費電力化の両立を可能とする新技術である。この光インターコネクション技術の利点を最大限に活かし、同時に機器の超小型化を図るシリコンフォトニクス技術の開発が世界各所で進められている(リンク)。2020年頃にはこのシリコンフォトニクス技術を用いた次世代のデータセンターやスーパーコンピュータの出現も謳われている。